藤原湖マラソン走ってきた

21日、藤原湖マラソンを走ってきた。目の見えない僕がどうやってマラソンを走るかといえば、ガイドランナーと呼ばれる健常者(伴走者)の誘導により走ることができるのです。その場合、長さ1メートルの一本のロープの端を結びつけ輪にしたロープをガイドランナーと視覚障害者が互いの手で持ち二人三脚の要領で走るわけです。そうしたことからロープを持っている持っていないで健常者ランナーと走る条件は一緒です。ガイドランナーは、走りながら路面の状況や左右どちらに曲がるとか、景色などを伝えてくれます。
今回、僕がロープをお願いしたのは古くからの友人で、もう何度も伴走をしていただいている男性(67)です。マラソンコースは藤原ダムサイドの起伏に富んだ県道を折り返す15Kmです。この日のお天気は、夏のでかい太陽が高原の大地をジリジリと照りつける残暑日でした。
スタート前の会場広場で伴走者とウォーミングアップを兼ねて出店ブースを見て回ると、それだけで汗だくである。給水テントで冷えた麦茶を立て続けに飲み干し、スタートラインに並び号俸を待ちました。
緊張と不安でモジモジしていると、スタートの号俸が打ち鳴らされた。
田舎大会といえどもスタート直後はラッシュアワーの人込みが一斉に駆け出す感じだ。しばらくは未舗装の河原のゆるやかな上り坂が続く。転倒しないようにと、足元に神経を集中させる。膝には古傷の違和感がある。勾配がきつくなると早くも息が上がってしまう。最後の力を振り絞りたいところだが、まだ残り14・5kmあるからペースを落とす。
県道に出るとやっとアスファルト舗装に変わり少し体の力が抜けた。沿道から聞き慣れたお国訛り言葉、上州弁の声援が励みになる。伴走者が巧に混雑を抜け出しペース配分が落ち着く。しかしそれも勾配がきつくなるとすぐに息切れに変わってしまう。
5km通過タイムは、26分だった。いつもならばなんてことないペースが、苦しくてオーバーペースに感じられる。そのうち落ちつくだろうと苦しいのを我慢する。
折り返し地点まで来た。このままのペースでいけば、1時間33分でゴールできる。最後の力を振り絞りたいところだが、まだ7km余りある。
さっき元気なエールを交わした仲間の伴走ペアに次々に抜かれ続けた。抜かれざまに励まされるありさま。それまで、僕のロープを力強く引いていた伴走者も僕の健康を気遣い歩くような歩幅に会わせてくれた。
僕は僕で、せっかく伴走していただいているのだから、「もっと頑張ろう」と、今度こそ最後の力を振り絞る。かつては何度も飛ぶように駆け下りた河原の下り坂をふらふらと下り、何度となく仲間と競い合い駆け抜けたゴールに倒れ込んだ。こんな情けない結果だったが伴走者も仲間達も「よく頑張った」と、僕のことを讃えてくれた。仲間っていいなと思った。僕は、伴走者に「ありがとう」を言って固い握手を交わした。空似は過ぎゆく夏を惜しむようにでかい太陽が輝いていた。
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ちゃれんじぃ

Author:ちゃれんじぃ
毎日が色んなことへの挑戦だ!白杖への誤解や理解、日々のささいな出来事や感じていることを視覚障害者の視点からつぶやいています。アラヒフ世代・津軽三味線初心者・ジョギング・野球観賞・70年代フォーク&ロック・古きよき昭和をこよなく愛する全盲の伯父さんです。。

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