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またタイムマシンに乗ってみた

このところ心に重いことが立て続けに起きている。
そうしたことがあるとキーを叩く気持ちも起きない物だ。物書きとはそんなものである。
そうした時はタイムマシンに乗って過去の自分旅に出てみることにする。
女房が天日干ししてくれたふかふかのマシーンに潜り込んで目を閉じる。
いつの時代へ行くかはその時の思考任せである。
段々と眠くなり意識が遠のいていく、そして目覚めると底は・・・。
クリスマスソングが流れる夕暮れの繁華街。白杖を持たない弱視の僕に戻ってる。
いつの時代だ?長ランにボンタンの学生服に薄っぺらな鞄。
おー!盲学校の高等部に通う僕だ。
ジャンプしてみると体がめっちゃ軽い。
やっぱ若いっていいし、わずかでも視力があるのもやっぱいい。
調子に乗って人混みを歩きまわったり、小走りしてみた。
誰かと肩がぶつかった。
「どこを見てやがる!」、僕と同じような身なりをした野郎にどやされる。
どっちがやねんと思ったが相手をよーく見ると喧嘩がめっちゃ強そうなんですぐに謝る僕。
ちょっと落ちついて周りをキョロキョロしていると今度は、「メンチ切ってるんじゃねぞ!」と、いかつい兄ちゃんがデコをつけてきた。
僕、あの目が悪い物で云々(必至の言い訳)
兄ちゃん、だったら眼鏡を掛けろよ。
僕、あの視力強制ができないもので云々(必至の言い訳)
兄ちゃん、訳わかんねーこというなや!
と、同時に頭突きが飛んできた。
こんなのに係わったらタコ殴りにされてまう。ここは逃げるが勝ち!
頭悪かったが脚だけはインターハイ並みだった僕は、まっしぐらに逃走(笑)
ひとしきり走って、僕たちが通学に使っていた国鉄の駅に着いた。
息を弾ませ肩を揺らしていると誰かに肩をポンポンされた。
僕は、またかとビックリしたが、そこには英語の女教師で憧れの松坂先生(仮名)が立っていた。
松坂先生、ちゃれクン、出しなさい。
僕、な、何をですか?
松坂先生、鞄に入れている物を出しなさい。
鞄に入っている物って言われてもさっき本屋で買ったエロ本と弱視用の細いスライド式の白杖しか入ってない僕の鞄。
モジモジしている僕に先生が続ける。
松坂先生、白杖は持っていないの?持っていたら今すぐに出しなさい。
白杖を携行することは校則で決まっているでしょ。
僕は、エロ本でなかったことに安堵しながらしぶしぶ白杖を薄っぺらな鞄の底から取りだした。
松坂先生には、白杖を携行しない危険性をお説教されたが憧れの先生と電車に揺られているのは夢心地であったことは云うまでもない。
薄っぺらな鞄の中のエロ本の表紙で、愛くるしい表情の山口百恵が微笑を浮かべていた、そんな頃の古い話である。
続く
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プロフィール

ちゃれんじぃ

Author:ちゃれんじぃ
毎日が色んなことへの挑戦だ!白杖への誤解や理解、日々のささいな出来事や感じていることを視覚障害者の視点からつぶやいています。アラヒフ世代・津軽三味線初心者・ジョギング・野球観賞・70年代フォーク&ロック・古きよき昭和をこよなく愛する全盲の伯父さんです。。

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