片目のジャック 3

盲学校の高等部に編入した僕は周囲からちやほやされた。大半の生徒は小学入学時から寮生活をしているところなので、普通校から来た僕が珍しかったのだと思う。
10人程度のクラスにはちょいと物足りなさもあったが、すぐにそんな環境にも慣れて親しい友達もできた。
できた友達に、例のバンドの連中もいた。彼らとのいきさつは一日前の記事を読んでほしい。
目の悪いことへの偏見もイジメもない、少し見える弱視の生徒が全盲の生徒の手引きをする、そんな環境の中で僕の毒気はいつしか抜けていった。
目の見えない生徒の学びやというだけで、普通の学校とやっていることは何ら変わらない盲学校には、勿論、部活動もあって僕はバンドと陸上競技に打ち込んだ。
陸上部にやたら面倒見がいい弱視の女子がいて、まさか後に、そいつが僕の女房になるとは人生とは不思議である。
片目のジャック、あれほど嫌だったあだ名は盲学校では一度も言われなかった。
そして僕もそんなあだ名のことはすっかり忘れて卒業を迎えて社会へと巣立つことができた。
ピンクレディーがペッパー警部で華やかにデビューした頃の古い話である。
スポンサーサイト
プロフィール

ちゃれんじぃ

Author:ちゃれんじぃ
毎日が色んなことへの挑戦だ!白杖への誤解や理解、日々のささいな出来事や感じていることを視覚障害者の視点からつぶやいています。アラヒフ世代・津軽三味線初心者・ジョギング・野球観賞・70年代フォーク&ロック・古きよき昭和をこよなく愛する全盲の伯父さんです。。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR