夜道での不思議な体験

外出先からの帰り、ちょいと遅くなってしまった。最寄りの駅で電車を降りたときにはすっかり日も暮れてしまっていた。駅舎を出ると辺りは静まりかえっている。地方の田舎の駅前は午後9時を過ぎればそんなもんだ。
駅舎を背に帰路を急ぐ。路地に僕の突く白杖の音がコツコツと響く。あちらこちらから虫の鳴き声が聞こえている。夕立があったのだろうか夜風が涼しく心地よい。白杖の先が水たまりを所々確認するので雨上がりだということがわかる。
そんなことを感じて歩いていると背後にさっきから何やらついてきている。ちょいと足を速めると背後のそれも僕の歩幅に合わせるようにタッタッタとついてくる。
足を止めるとそいつも動きを止める。また歩き出すとタッタッタとついてくる。これは何かやばいもんに取り付かれちまったかなと鳥肌が立つ。そして、しばらく動けずに立ちすくんでいると、とうとうそいつが僕の足下まで来た。
僕の足下でうごめくそいつを白杖の先で突いてやろうかと闇くもに杖先をコツコツとさせてみるが手応えはない。靴紐だったかズボンの裾をそいつに引っ張られる。そこでもしやと思い屈んで手をさしだしてみたが触れるものはなかった。
そんなことがあったが気を取り直して歩き出すとさっきのそれはもうついてこなかった。
しっかし、いったいあれは、何だったのかな・・・
その晩、子供の頃に飼っていた犬の夢を見た。
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プロフィール

ちゃれんじぃ

Author:ちゃれんじぃ
毎日が色んなことへの挑戦だ!白杖への誤解や理解、日々のささいな出来事や感じていることを視覚障害者の視点からつぶやいています。アラヒフ世代・津軽三味線初心者・ジョギング・野球観賞・70年代フォーク&ロック・古きよき昭和をこよなく愛する全盲の伯父さんです。。

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