感謝の深谷マラソン完走記

第11回深谷シティハーフマラソンに今年はランモードの仲間達20名で参加してきた。
乗り合わせた車を降りると頬に当たる柔らかな朝の日差しが心地よく、マラソン日和を確信した。
スタート前に受付を済ませるランナーでごった返した広場を歩いていると第1回大会のこの場所で、「伴走者募集のチラシ」を仲間達で配った日のことが思い出される。
体育館の中に確保した陣地で身支度をしていると仲間と一緒に差し入れのお菓子が続々と集まってきて大きなシートが人と荷物でいっぱいになった。
「おはよう」、皆が声を掛けてくれる。目が見えないとこちらから挨拶しにくいので、そうした瞬間が本当に嬉しいものだ。
伴走者♂とコスプレの衣装を着て10kmの部の整列にどや顔で並ぶ。
そんな僕らに周囲から怪しい視線が向けられているようだが、そんな気配がコスプレーヤーにはたまらないのだ。
深谷市長が放った号砲の音を合図にスタートする。
ラッシュアワーの群集が一斉に走り出した威圧感とランナーが踏み鳴らすシューズの音は何度直面しても緊張するものだ。
伴走者♂はこの日が大きな大会では初の伴走レースだ。僕は、伴走デビューの人と走るときには、いつもよりお互いに次に繋がるような最高な気分でフィニッシュできることに心がける。
そんな心持ちの僕の気持ちを折るように無理な追い越しを仕掛けたランナーが僕の右側から目前に割り込んできたので危うく転倒しそうになった。
伴走者♂は無理に加速することはせずに周囲の流れに合わせるようにロープワークをしてくれたのでそれ以降は僕のこわばった体も次第に力が抜けていった。
走路の混雑がばらけるとようやく自分たちのリズムで走れるようになった。
その頃になると風を切る爽快感に胸が高鳴ったり、沿道の声援が耳に飛び込んでくる。
「葱のオッサン、頑張れ」、「猪のお兄さんも頑張って」と沿道から僕らに嬉しい声援が飛ぶ。
この日の僕らのコンセプトは、深谷市の特産でもある深谷葱の畑を荒らしにきた猪と葱でした。
伴走者♂が猪で、僕が葱に扮しました。
その様子は、葱をかっさらった猪と、食べられてなるものかと必死に逃げる葱のごとくだったと思います(笑)
和太鼓の音や風に香る葱畑の匂いを感じて走っていると過去にこの大会を一緒に走った仲間達のことや景色が脳裏に浮かんできた。肌に感じる風も靴底に伝わる衝撃もあの日と一緒だ。
僕は、愉快にゴールできればいいやととくに目標タイムを考えてはなかったけど、ちょっと頑張ってみることにした。
とはいっても見てくればかりのポンコツになってしまった体は思うように動いてくれないのはわかってる。
伴走者♂が走りやすいコース取りをしてくれた。
伴走者♂が1、2、1、2と箱根駅伝の監督のようにリズムをつくってくれた。
幾度となく息が上がりそうになったけど、この日、参加できなかった友のぶんまで、「走ってやるぞ!」と自分を奮い立たせた。
次第に沿道の声援が増えてきた。大会会場のアナウンスが聞こえてきた。
伴走者♂が力のこもった声で、グラウンドに入るぞと伝えてくれた。
ゴールまで200m。気持ちでスパートすると不思議と加速できた。
ラスト50m、さらに加速してフィニッシュのマットを駆け抜けた。
大会では、二年ぶりに一時間を切ることができた。
僕らは堅い握手をした。伴走者♂にナイスランと声を掛けられたら熱い物がこみ上げてきた。
大会終了後は、みんなで入浴施設に移動して温かいお風呂で汗を流しました。
そんな至福な時間を共有できたのも伴走者♂が走ることだけでなく、サポートしてくれたので、最後までこの日を満喫することができた。
帰路の途中、梅の花が満開だよと乗り合わせた車の中で友が教えてくれた。
もうすぐ春ですねー。目なんぞ見えなくとも僕の心は、小春日和である。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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プロフィール

ちゃれんじぃ

Author:ちゃれんじぃ
毎日が色んなことへの挑戦だ!白杖への誤解や理解、日々のささいな出来事や感じていることを視覚障害者の視点からつぶやいています。アラヒフ世代・津軽三味線初心者・ジョギング・野球観賞・70年代フォーク&ロック・古きよき昭和をこよなく愛する全盲の伯父さんです。。

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