指が目になった

僕は日記をつけたり手紙を書くことを趣味にしていたんです。タイプライターとかワープロでなくて手書きの文字でその日あったことを日記つけたり、文通相手の便せんに万年筆を走らせるんです。学生の間でマジソンバッグなるものが流行した頃から続けてきました。当時は、入学だ進学だというと、その祝いだといって万年筆を近親者にプレゼントしてもらったものです。その万年筆を手にすると、ちょいと大人になったような気分でした。
勉強の合間にパラパラッとめくった旺文社の中二時代のページで見つけた文通コーナー、そこに出ている名前とか住所とか、その人からのメッセージから妄想を膨らませて、この人と思った相手に手紙を書くんです。勿論、万年筆で。
しばらくすると相手から変じが届くわけなんですけど、封筒を開けるとインクの匂いに混じって潮の匂いがしたりとか、方言混じりの文章とか文字の癖から、まだ見ぬ相手の色々が伝わってくるわけですよ。
そんなことってメールでは絶対ないですよね!そして手書きの文字から伝わる温かさは永遠だと思ってた僕は、目が見えなくなって文字の読み書きができなくなってしまうわけですけど、点字を覚えたことでまた文字を持つことができました。
その覚えた点字で遠方の目の見えない仲間に年賀状を書いたんですね。そしたら点字の年賀状が届きましたよ。たどたどしい指使いでその文字をひとつひとつ読み進めて行くと「年賀状ありがとう」て書いてあって、そこまで読めたとこで涙が出た。
文字から伝わる、人の温かさっていいね。。そして、こうして僕の指が目になった。
スポンサーサイト
プロフィール

ちゃれんじぃ

Author:ちゃれんじぃ
毎日が色んなことへの挑戦だ!白杖への誤解や理解、日々のささいな出来事や感じていることを視覚障害者の視点からつぶやいています。アラヒフ世代・津軽三味線初心者・ジョギング・野球観賞・70年代フォーク&ロック・古きよき昭和をこよなく愛する全盲の伯父さんです。。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR