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タンデムと僕と春の休日

この日は仕事休み。外は贅沢なくらい初夏を感じる太陽の日差しが降り注ぐとてもいい天気だ。。
冬の間ほとんど乗れなかった愛車のタンデムを洗車してあげることにした。。
タンデムはシートをかぶったまま庭の隅に置いてある。
大きなシートをめくるとちょいとすねた顔のタンデムがいた。
うっすらと埃のついたフレームを指でなぞり僕は、ごめんよとタンデムにいった。
水の入ったバケツに新しいタオルをしたしてよく水をしぼった。
そのタオルで母親が赤子の顔を拭くかのごとくフレームや車輪を丁寧に磨いて上げた。
さっきまですねていた顔のタンデムが元の凛々しい姿になっていく。
「今すぐにでも走りたいよ」と言うタンデムの声が聞こえたような気がした。何度も何度も。
僕はそんなタンデムの主張にちょいと切ない気持ちにさせられた。
パイロットがいなければ走らせてあげることができないこと。
と、同時に乗ることのできない僕のもどかしい気持ちが交差した。
でもそんな複雑な思いもタンデムがピッカピッカになった頃には晴れていた。
空から降り注ぐ太陽の日差しとそよそよと吹く風の心地よさに、これから始まるシーズンに旨が高まるタンデムと僕であった。
そこにタンデムがいたから、こうして外に出ることができた。
僕は、大きなシートを丁寧に磨き上げたタンデムにかぶせながら「ありがとうよ」と、タンデムに向かって言った。
バケツを片付ける足元に手をはわせるとシャクナゲの花が咲いていた。
続く
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プロフィール

ちゃれんじぃ

Author:ちゃれんじぃ
毎日が色んなことへの挑戦だ!白杖への誤解や理解、日々のささいな出来事や感じていることを視覚障害者の視点からつぶやいています。アラヒフ世代・津軽三味線初心者・ジョギング・野球観賞・70年代フォーク&ロック・古きよき昭和をこよなく愛する全盲の伯父さんです。。

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