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見てましたよね

遠い記憶からの話です。
僕は、両手に重いスーパーのレジ袋を下げて買い物帰りの道を歩いていた。
その日もうだるような1日でした。
僕は、クーラーが効いた涼しすぎる店内から外へ出た。
僕は、あのむせ返るような蒸し暑さと夕焼けの眩しさに身を固くする。
駐車場の中を徐行する車の往来に気をつけながら国道沿いの歩道に出た。
少し歩くと歩道橋がある交叉点だ。
僕は、ずるをして歩道橋を使わずに横断歩道を渡る選択をした。
両手にレジ袋の重みを感じて信号が変わるのを待っていたときだ。
車のキューブレーキの音と何かがぶつかる大きな音を耳にした。
そんな惨劇が僕の目の前で起きたのである。
これって交通事故じゃん!もしかして僕は、目撃者?
でも弱視の僕は目視していないし、情況が飲み込めていない。
そうこうしているうちに野次馬が集まってきて車と自転車の自己であることがわかった。
次点者に乗っていた人は流血して寝そべったままのようだ。
人々は自転車が赤信号で飛び出したとか、いやもう信号は変わっていて車が無理に突っ込んだとか言い合っている。
大丈夫ですか!負傷者に話し掛ける人の声や、負傷者を動かすな!みたいな声もしていた。
警官や救急隊員が到着すると、この中に目撃者はいませんか?と現場検証が始まった。
僕は、名乗り出ようか迷ったが弱視ゆえに見ていないも同然である。
僕がその場から立ち去ろうとしたときお巡りさんと真っ青な顔の中年男性が僕の前を歩いて行った。
次点者に飛び出されて云々、運転手らしき男は言っていた。
結局、僕は、重い気持ちで現場を後にしたが、後日、次点者の方はお亡くなりになったことを知った。
それからしばらくは、弱視で真実に協力できなかった自分を責めることになった。
本当にこうしたことに協力できなかった自分のハンデが嫌になった。
果たしてどちらに非があったのだろうか?僕は、未だにわからない。
その横断歩道で信号待ちしていたある晩のこと、僕の耳元で「あんた見てましたよね」と低い声がした。
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白蛇とランナーと不思議な話

不思議な体験談をお話しします。もう20年くらい前の出来事です。
ランニングの仲間数組で山深い民宿に泊まり合宿をしました。
高原の朝は涼しくその日の早朝、僕らは宿の人が作ってくれたおにぎりをそれぞれリックに入れてマラニックに出かけました。
当時の僕は、単独で走れる弱視でしたからAという伴走者が併走してくれていました。
いくら一人で走れると言っても所詮は細かいものは見えないのでAが足下や景色を逐次伝えてくれていました。
準備体操をしているときにも他のペアの伴走者が「あっ!鹿だ」などと言っていました。
僕は、そんな発言に昨夜ここに車で来るときに遭遇した狐や狸のことを思い出し、よく動物に合うなと感じました。
走りだすと聞いたことのない野鳥の鳴き声や昆虫の声が複数耳に跳び込んできました。
時折生足に触れる道端のクマザサは朝露で濡れていました。
草木や土の匂い、澄み切った空気はさすがは高原といった漢字でした。
日が高くなってくると木陰との気温の温度差が驚くほど違いました。
峠道をゆく僕らは、疲れると木陰で涼んでは、また先に進みました。
渓谷の対岸に熊の親子を見ました。
倒木に進路を絶たれた時のことでした。
Aが、先を見てくるからと倒木を乗り越えていると他のペアの女性がキャー!と悲鳴を上げました。
何事かと聞いてみると倒木の端っこのほうで白蛇が休んでいたのでした。
伴走者たちが珍しいからとカメラの準備をしていると、白蛇はスルスルッと立ち去ってしまいました。
白蛇は神様の使いだから、これは何かのお告げに違いないと全員の意見が一致したので、僕らは、引き返すことにしました。その後、1時間くらい峠道を走っていると走力の違いもあってペアが離れてしまいました。
目的の集合場所も決まっていたので気にはなりませんでしたけど。
少し早く着いた僕らは、沢の水に疲れた素足を浸しながら休息をしました。
そうしているとAが、対岸に白蛇がいると言いました。
僕らは、白蛇を2度も見るなんて不思議なこともあるねーと話をしていたら、僕の携帯が鳴りました。
出てみると切れてしまったので、確認すると電波は圏外でした。
僕らは、仲間が連絡してきたのだろうと、沢から上の峠道に上って仲間を待つことにしました。
おにぎりを食べながら待っていると一組、二組が無事に到着しました。
Aと僕が沢で足を冷やすと気持ちいいよと促しているとゴーッというような地響きがしたかと思うとその沢に鉄砲水が押し寄せ、沢はあっという間に濁流の川になってしまったのでした。
僕が座っていた石も濁流の中です。
間が悪かったら間違いなく全員流されていたことだろう。
僕らは、自然の恐ろしさにしばらく言葉もありませんでした。
そしてその場にいた仲間は今でも白蛇が助けてくれたのだろうと信じているんです。

本当に不思議なこともあるもんですね。
眉毛の長い総理大臣が世論を騒がしていた頃の古い話である。

視覚障害者の交差点横断安全に宮城県警が携帯電話利用の新システム

 視覚障害者の交差点横断の安全性を確保するため、宮城県警は近距離無線通信「ブ
ルートゥース」を活用し、携帯電話と連動する歩行者サポートシステムの今年度中の
導入を目指している。2020年東京五輪では県内でもサッカー男女の会場となって
おり、県警交通規制課によると、国内外から視覚障害者も含めた多くの人が訪れるこ
とを見越した取り組みだという。
 同課によると、新システムは携帯電話で専用のアプリをダウンロードすると、信号
柱に設置されたブルートゥース搭載の通信装置が反応。携帯電話から信号の色を伝え
る音声案内が流れる-という仕組み。通信装置が作動する範囲は、半径約70メート
ルに及ぶ。県内では今回の新システムを約30カ所導入する予定で、千葉県や静岡県
でも同様のシステムが導入される。
 同課は新システムの導入について「従来の音響式信号は、(音量の面で)周辺住民
への配慮から夜間、早朝は停止せざるをえなかった。今回導入するシステムは、携帯
電話からの音声案内のため、周辺住民との調整もしやすく、時間帯を問わず支援が可
能になる」と意義を強調する。
 警察庁では平成12年、旧古川市(現大崎市)を視覚障害者の支援モデル地区に選
出。音響式信号に加え、歩行者専用ボタンに代わるボタン付き携帯端末の配布や、視
覚障害者のつえに貼られた反射テープを信号機につけられたカメラが感知し、音声で
交差点案内を行う仕組みを取り入れ、13年にはこれらの支援システムを同市内の2
0カ所に導入した。
 同市内での運用を経て、仙台市内でも視覚障害者支援施設などの周辺8カ所に導入
。今回の携帯電話と連動する歩行者サポートシステムの導入に合わせ、従来の支援シ
ステムも20機が更新される。
 県警では新システムの本格的な運用に向け、今月に入り仙台市内の視覚障害者支援
学校で試験運用を実施した。県警交通規制課では「音響式信号など現行サービスと併
用して、きめこまやかなサービスが可能になる」としている。
ソース https://www.sankei.com/life/amp/190729/lif1907290015-a.html

ちょっと離れます

最近、愛する女房の様子が少しおかしいのです。
誰も居ない部屋で独り言を言っているのです。
リビングで縁側でブツブツ言っているのです。
僕は、これは始まってしまったかなと心を痛めました。
アルヒ、どんなことを口にしているのか恐る恐る女房の独り言に耳を傾けてみたんです。
するとどうやら僕に語りかけているつもりみたいなんです。
そんなにも僕のことを思って居てくれていたのかと胸が苦しくなりました。
女房は饒舌に独り言を続け最後にこう言ったのです。
「ちょっとお父さん、聞いてるの?なんだ居ないのか」と舌打ちしました。
そして、そんなことがあった日の晩飯の時でした。
女房に言われたのです。
「ちょっとお父さん、私から離れるときとかさ、部屋から出て行くときにはひと声掛けてよね。!」と。
そうだそうだった。全盲の女房は僕の姿が見えないから、僕がそこに居るものだと思い込み僕に語りかけていたのでした。
これは僕に気づかいがなかった。すぐさま謝るほか亡かった(笑)
そんなことがあって、我が家ではその場を離れるときには、「ちょっと離れまーす」とお互いに言い合っています。
信じるか信じないは貴方次第(笑)
視覚障害のある人と一緒に居るときにその場を離れるときは、「ちょっと離れます」の声掛けをお願いします。
そうでないと貴方が居るものだと思ったまま語り続ける視覚障害者がそこかしこに増殖してしまいますから(笑)
さらに付け加えると周囲に危険を誘発するものがあるときには、
「近くに側溝があるのでそこを動かないでください」などの一言をお願いします。
そうでないと知らずに動いて側溝に落ちてしまうこともありますから。
そういえば僕も相方がちょっと離れたときにちょっと動いてしまい、次点者を倒してしまったことがあったな。
歩道の端に並べてあった次点者がドミノ倒しみたいに倒れていった。
信じるか信じないは貴方次第。

開設5周年 皆様 ありがとうございます

このBLOGを開設してから昨日で5年の月日が経ちました。
こんなつまらないBLOGに耳を傾けてくださった皆様に心から感謝申し上げます。
眼球を摘出していきなり全盲になってそれまで出来ていたことができなくなった僕。
当時は外出もままならず部屋に引きこもっていた時間でBLOGを始めてみたのです。
趣旨は、視覚障害者の生活や困っていることや、工夫していること白杖のこと、
そして、僕らもハンディキャップがあるだけで、普通のひとであることを知ってほしいそんな思いで始めたのです。
最初は、僕の学生時代の生い立ちから始まり家族のことを書きました。
次ぎに白杖について書きました。
これについては、僕が歩行訓練を始めてみると驚くほど白杖について知らない人が居たからです。
後、モンスター障がい者にならないように思いの伝え方に苦労しました。
そこで思いついたのが「視覚障害者あるある」でした。
障害を笑いに変えることで押しつけがましくならないですから。
このBLOGは、全盲になった僕の成長でもあります。
白杖があればどこえでも行けるようになりました。点字を少しは読めるようになりましたし。
未だ改善されない例の交差点に音響信号機を設置する試みに協力者が出来ました。
これは本当にありがたく心強いです。
ちょっと年を取りましたが頑張って記事を書いていきたいと思います。
皆様、これからもこのBLOGを宜しくお願い致します。
TwitterにFacebookでも愉快な交遊を宜しくお願い致します。
プロフィール

ちゃれんじぃ

Author:ちゃれんじぃ
毎日が色んなことへの挑戦だ!白杖への誤解や理解、日々のささいな出来事や感じていることを視覚障害者の視点からつぶやいています。アラヒフ世代・津軽三味線初心者・ジョギング・野球観賞・70年代フォーク&ロック・古きよき昭和をこよなく愛する全盲の伯父さんです。。

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